松本知之の陶芸作品や日々のこと。

今年に入ってからずっと考えていたことがある。「器」とは一体何なのだろう。
辞書で調べると、「食事に用いる容器や器具の総称」とある。
解釈すると、器は「食事の際にご飯や料理やお酒を入れる容器」ということになる。
ただし、この解釈は日本等の先進国にのみ通用する解釈であると僕は思う。
貧しい国の人々の中には器がなく自分の手を器代わりにして食事をしている民族も少なくない。
写真左は僕が作った普通の器。対する右は僕が作った普通の器に穴を開けたり切ったりしたモノ。
こんなのは器じゃない! という言葉が聞こえてきそうだが、僕は紛れもなく器であると思う。
例えば、この2つの器の間には時間の流れを感じることが出来る。
現在の器と過去の器、現在の器と未来の器。
それ以外でも、修復後の器と修復前の器。等々。
割れていようが、穴があいていようが、
少しだけ視野を広げると器の本質が見えてくる。ハズ(笑)
まだまだ試作品を作り始めたばかりだけど、
来年の個展には一層レベルアップした僕の「器」を見せられるように頑張ります。
あ~、今から不安。そして今から楽しみ♪